サウジアラビア国王が来日した理由とサウジビジョン2030とは?

サウジアラビアの国王が来日した際にはサウジアラビア航空の特別機に横付けされた金色のエスカレーターに注目が集まりました。

当時サウジアラビア国王は高齢であり体調に考慮し準備したエスカレーターですが国王が来日した理由にはあまり注目されませんでした。

サウジアラビアの国王が来日した理由について詳しくご説明します。

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サウジアラビア国王の来日は46年ぶり

サウジアラビアのサルマン国王が来日したのは2017年3月ですが、当時金色の2台の飛行機専用のエスカレーターがまずクローズアップされました。

その後高級リムジン500台、随行員1000人以上、高級ホテル客室の予約1200室等豪華な情報ばかりが注目されていました。

サウジアラビアの国王が来日したのは1971年5月にファイサル国王が来日して以来46年ぶりです。

サウジアラビア国王の約半世紀ぶりの来日がこのような目立つ部分のみマスコミによって報道されていた理由なのです。

他国の大統領や総理大臣などが来日する際の服装についてはほとんどがスーツ、背広のスタイルが多いです。

そのような中、サウジアラビアの民族衣装を来て来日したサウジアラビア国王のスタイルにも注目が集まりました。

サルマン国王が来日した大きな理由

サウジアラビアは世界有数の産油国であり国家歳入の8割は原油輸出収入になっています。

イギリスのスーパーメジャーBP社の調べではサウジアラビアの原油埋蔵量は輸出しているにもかかわらずほとんど変わっていません。

この約30年で毎日約1000万バレル以上が消費されているにもかかわらず埋蔵量が減っていないということはあり得ないのです。

この調査結果は今後の原油産出国と原油輸入国の将来的な国家運営にもかかわる問題になるのです。

なぜなら原油埋蔵量が減っていることが顕在化することにより、原油は各国の争奪戦となり原油価格は一時高騰します。

また原油は将来的に枯渇すると予測されているため本当に枯渇するのではあれば先進国は脱石油経済に向けた取り組みが行われるでしょう。

原油の一時的な高騰から反転し世界的に脱石油に向けた経済政策を取ることが予想されるのです。

このような流れを見据えてサウジアラビアのサルマン国王は早めに脱石油依存に向けた経済改革をしようと日本に来日したのです。

日本来日で話し合われる具体的な経済協力

サウジアラビアは原油価格の下落により、2015年には財政赤字となっており前年比約6倍の赤字になりました。

これまでは豊富な天然資源である石油に依存していたことにより一種の石油中毒に陥っていたサウジアラビアでは様々な国内分野の発展を邪魔していたのです。

若いムハンマド皇太子は脱石油依存の経済政策を推し進めるべくサウジビジョン2030をたちあげています。

日本への来日の理由はこのサウジビジョンについての協力を求めるものなのです。

具体的には大規模な投資、技術協力などがあげられています。

まとめ

2018年国際石油資本BP社が調査した原油確認埋蔵量によるとサウジアラビアの埋蔵量はほぼ横ばいですがベネズエラ、カナダなどは増加しています。

二度のオイルショックや産油国の政治的不安要素等を背景に日本などの先進国はリスクの分散をはかるため原油だけではなくその他の資源の活用促進など試みているのです。

原油埋蔵量、政治的、地理的不安要素などから各国が脱依存に動く中、産油国サウジアラビアも各国の情勢にあわせた動きをしようとしているのです。

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