石油の国サウジアラビアに水がない?海水を淡水化にして飲料水に?

世界有数の石油資源豊富な国として有名なサウジアラビアですが、実は水不足は以前から懸念されています。

この水問題についてサウジアラビアは現在海水を淡水にして国内に供給しています。

石油が豊富な国サウジアラビアが直面する水問題について説明いたします。

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サウジアラビアの豊富な天然ガス資源

サウジアラビアの気候は砂漠性気候で年間の降水量は約50-80ミリ程度、日本の約30分の1しか降っていないことになります。

国土のほとんどが砂漠におおわれているため降った雨をためることはできず淡水資源に頼ることはできません。

そのためサウジアラビアでは海水を蒸留し淡水にするという方法で水を供給しているのです。

この淡水化システムには莫大なエネルギーを必要とするためたサウジアラビアで石油の他に豊富な天然ガスが使われているのです。

この豊富な天然ガス資源の生産量は世界第9位で大変恵まれている生産量です。

しかし天然ガスは輸出されることなく淡水化する際のエネルギーとしてほぼすべてを自国で消費しているのです。

なぜ水問題に直面しているのか

豊富な石油、天然ガス資源があるサウジアラビアが抱える水問題の原因は何なのでしょう?

1つは若い世代が多いサウジアラビアでの急速な口増加と経済発展で水需要が増加していることにあります。

2つめは小麦を生産している農家が他の作物を生産することにより消費する水が増加したことです。

サウシアラビアでは2008年迄小麦自給計画として国内で小麦を保護し国内市場価格より高い値段で政府が買い上げていました。

しかし政府は2016年までに小麦は100%輸入することとしたため小麦農家は動物資料やヤシなどを育てることになったのです。

動物資料やヤシは小麦より多くの水を消費することから水問題が表面化してきたのです。

蒸留法から逆浸透膜法へ

海水を淡水にかえるシステムで主流とされてきた蒸留法よりエネルギー消費が少ないとされる逆浸透膜法が中東で注目されています。

蒸留法は海水を熱する際に膨大なエネルギーを消費します。

逆浸透膜法はRO膜という水以外の不純物を通さない膜を使い海水を淡水にかえるろ過システムでエネルギー消費も少ないのです。

また現在日本の企業が委託され検証が進んでいる新型RO膜法は、現在のRO膜に比べさらに省エネが期待できるということなのです。

まとめ

石油や天然ガスなどの資源が豊かなサウジアラビアはすべてを天然資源に頼っていました。

しかしこれらの天然資源は無限ではありません。

水問題を解決し安定した水供給をするためには新しい省エネの水生産システムを取り入れることが急務なのです。

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