サウジアラビアとロシアの新しい石油同盟関係

長い間石油の供給過剰な状態が長く続いており石油在庫は高い水準にありました。

この石油過剰在庫のため石油価格は急落し、石油産油国である中東の国家財政を直撃していました。

産油国のサウジアラビアとOPEC非加盟国であるロシアの新たな関係を説明していきます。

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減産合意計画

石油の過剰在庫が長期間続いていたため石油価格は急落し、産油国である中東各国の国家財政に影響が及んでいました。

しかしこのたびOPECとロシアが石油在庫過剰を防ぐために石油の減産合意を結び石油の過剰在庫の97%を解消しました。

これによりイランは何年もの間洋上で在庫していた石油の売却が終了しましたし、港などに保管されていた石油商社などの在庫も売却されたのです。

産油国であるサウジアラビアとオペック非加盟国のロシアが石油業界で協力関係を結び石油価格暴落に歯止めをかけようとしているのです。

この両国の協力関係は石油価格だけではなくアメリカのシェールオイルが石油業界に復調することをけん制するためとも言われています。

なぜならサウジアラビアとロシアは過去にアメリカのシェールオイルが絶妙なタイミングで復調したため石油価格が暴落した経験があるのです。

アメリカがトップグルーブに入ると原油価格に影響が及ぶことを恐れアメリカの締め出しにかかっているのです。

シリア内戦で対立するサウジアラビアとロシアの関係

シリア内戦ではサウジアラビアとロシアはそれぞれが対立する側を支持している関係です。

サウジアラビアは反政府武装勢力を、ロシアはアサド政権を支持していた関係であり内戦終結後も意見が対立していました。

しかし2017年サルマン国王がサウジアラビア国王として初めてロシアを訪問しプーチン大統領と会談後両国の関係は少しずつ変化しています。

ロシア側は石油関係だけではなく、自国の経済の立て直しにも着手し石油価格を掌握するためサウジアラビアと政治的な関係も強化していこうとしているのです。

さらに、世界から噴出するアメリカの指導層に対する不満を利用しながら中東内でのアメリカの影響を弱体化させようとしているのです。

まとめ

2017年のサウジアラビアとロシアの歴史的な関係改善により、原油価格急落だけでなくアジア市場などでの経済協力等広範囲に及ぶ協力関係に及んでいます。

サウジアラビアとロシアの急接近により経済面だけでなく、政治面でも強力な関係を築こうとしています。

原油価格急落で両国は赤字転落しており、これからも石油市場の安定のためにお互いにより強固な関係になっていくのではないでしょうか?

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