サウジアラビアの国王が来日した際、サウジアラビアの民族衣装であるトーブ、ヒゲのある国王に威厳を感じた人は多いのではないでしょうか?
日本や欧米の社会人、政治家などでヒゲを生やしている人は少ないため見慣れない雰囲気だと感じるでしょう。
サウジアラビアの男性がヒゲをはやしている意味やルーツについて説明します。
目次
日本とサウジアラビアの髪やヒゲの歴史
日本の男性の髪型やヒゲは長い歴史の中では様々な変化が見られます。
古代から明治時代前までは一般的な男性の髪型は結んだ髪を結いあげていたり一部を剃ったりしており一般的に侍ヘアと呼ばれるものです
剃る場所は時代や位により違っています。
日本人男性のヒゲは口ヒゲがある場合が多くあごヒゲはあまりありません。
特に戦国時代の武士などはヒゲをはやすことが当然とされておりヒゲがない武士は嘲笑されたので付けヒゲをする人も多くいました。
明治時代になり、男性は散髪することにより長髪を結い上げる髪型ではなくなりヒゲをはやすひとも少なくなりました。
一方サウジアラビアの髪型は今と同じく頭にスカーフを巻いており、ヒゲは口ヒゲ、あごヒゲともにはやしていました。
サウジアラビアでは昔からイスラム教の教えは変わっておらず他の文化が入らなかったため同じ髪型、ヒゲのスタイルを伝統的に守っているのです。
しかし最近ではあごヒゲをはやすことでイスラム原理主義の考え方と同一視されることを避ける意味でヒゲを剃る人も増えています。
サウジアラビアでのヒゲをはやす意味
サウジアラビアの国教はイスラム教であり、生活のすべてはイスラム教の教えがもとになっています。
衣装や髪型、ヒゲなどについてはハディースというムハンマドの言行をもとに決められているのです。
もともとムハンマドもヒゲを伸ばしていたとされていますし、ハディースにはあごヒゲを伸ばすことと書かれているのです。
このためサウジアラビアではある程度の年の男性はあごヒゲを伸ばしていないと一般的に認められないという風習があります。
ヒゲについてはあごヒゲのみを伸ばしている人、ほおヒゲを伸ばしている人などもいます。
まとめ
サウジアラビアでは政治と宗教のもとがイスラム教であるためその中の教え通り一般的な男性はあごヒゲを伸ばしています。
サウジアラビアの男性にとってヒゲは成人男性として認められるという風習になっているのです。
あごヒゲの伸ばし方には流行があり、サウジアラビアの男性はそれぞれの手入れの仕方も違うのです。