サウジアラビアの国の宗教はイスラム教であり国で定められている宗教です。
サウジアラビアのすべての国民はイスラム教であると公表されています。
本当にサウジアラビアの国民の宗教は全員イスラム教で、他の宗教や無宗教の国民はいないのでしょうか?
サウジアラビアの憲法
日本は憲法第20条により信教の自由、つまりどのような宗教を信じるかの自由を認められています。
誰も宗教上の行為、儀式、行事などに参加することを強制されないとされています。
また日本の国として特定の宗教、宗派などを国の宗教として保護することは禁じられています。
サウジアラビアの場合は統治基本法が憲法であるとされていますが、その第1条には憲法はコーランであるとされています。
コーランとはイスラム教の聖典であり、アッラーから最後の預言者に任命されたムハンマドに対してくだされた啓示です。
コーランには同じように信仰の自由の権利は認められています。
他の宗教の人々に改宗を強制しない、他の宗教の人に信教の自由を認めていることでイスラム教ではない人の権利を認めています。
他の宗教の権利を認めているということであればイスラム教から他の宗教への改宗はできると思いますよね。
日本の場合は信教の自由があるので、誰からもどこからも強制されることなく自由に改宗することができます。
例えば、家族が仏教徒であったとしても、いつからでもキリスト教徒に改宗することができるのです。
サウジアラビアの場合、イスラム教の家族の子供は必ずイスラム教徒になります。
イスラム教から他の宗教に改宗することを棄教といいますが、イスラム法で棄教者は死刑とされており実質改宗は不可能なのです。
またイスラム法によりイスラム教徒は基本的にイスラム教徒と結婚できません。
サウジアラビア国籍の国民はイスラム教
このようにサウジアラビアでは実質イスラム教は国教になっており、サウジアラビアの国籍を持つものはほぼ全員イスラム教であると言えます。
イスラム教徒の男性が他宗教、無宗教の人と結婚する場合、唯一神であるキリスト教、ユダヤ教は大丈夫と解釈する場合もあります。
しかし保守的なサウジアラビアでは改宗することが多く、無宗教の場合はイスラム教に改宗する場合がほとんどです。
イスラム教徒の女性が他宗教、無宗教の人と結婚することは許されておらず、男性が許されている権利が女性には許されていないのです。
まとめ
サウジアラビアではイスラム教の教えは毎日の生活や教育の中に深く根付いており自然に身についていくものです。
またサウジアラビア国籍の国民はイスラム教になりますので、無宗教という考え方は理解しがたいことなのです。
仕事等でサウジアラビアに滞在する場合はイスラム教徒の文化や立場を理解し尊重しなければならないのです。