サウジアラビアは現在も厳しい法律にのっとって公開処刑や身体刑を行っている国です。
アムネスティインターナショナルなどの人権団体組織からは批判や抗議が相次いでいます。
サウジアラビアでの厳しい法律についてご説明します。
サウジアラビアの法律はコーラン
サウジアラビアの国教はイスラム教であり、国の法律はイスラム法でありその元になっているものは聖典コーランです。
イスラム刑法には刑罰の内容が明記されており死刑や身体刑についても明記されています。
身体刑とは刑罰の内容によって体に苦痛や損傷を与えるもの、または精神的に羞恥を感じさせるものなどで厳しい法律です。
精神的な厳しい刑罰は、罪人をバスに載せ広場に連れていき多くの市民の前でむち打ちをされ市中引き回しにすることです。
身体刑は窃盗を行ったものについては、手、指、腕などの切断、賭け事などは国外追放、アルコール摂取はむち打ちなどです。
珍しい刑では魔術を使ったと密告された人が死刑になることもあります。
これらはほとんどが公開処刑として金曜日にモスク前の広場で行われ誰でも見ることができます。
またラマダン月はイスラム教徒の宗教心が高まっていることもあるのでラマダン月の処刑は多く行われています。
実際に処刑される広場
リヤドの南部にあるモスクに隣接するディーラ広場は別名チョップチョップスクエア、首切り広場と呼ばれています。
広場はタイル張りになっており処刑後水を流して掃除がしやすくしてあります。
公開処刑日は政府から発表されているわけではありませんが、必ずどこからか情報は手に入れることはできるのです。
実際に見学に訪れる人は多く執行の様子を見慣れている人も多いのです。
首切り広場の近くには市民が集まるゴールドスークや公園などもあり普段は買い物客でにぎわっている場所です。
目には目をの報復律
イスラム刑法では、目には目を、歯には歯をの厳しい法律が原則となっています。
刑罰として平等な報復、復讐を可能にする厳しい刑罰なのです。
被告人に対して、被害者や被害者の遺族が殺害されたり、体に怪我、障害等を被った場合裁判所が承認すれば同等の損傷を与えるのです。
処刑が行われる前には被害者に被告を許すかどうか問われ被害者が許すといえば厳しい刑罰は取り消されることもあります。
処刑後、身体刑であればすぐに病院に運ばれ止血手術が行われ、死刑であれば埋葬されます。
しかし刑罰の種類によっては埋葬されず張り付けにされるという厳しい刑もあるのです。
まとめ
サウジアラビアは世界でも少ない公開処刑など厳しい刑を課している国です。
人権団体はたびたび抗議しており厳しい刑に対して警鐘を鳴らしています。
豊かな資源を持つサウジアラビアに対してアメリカなどは人権侵害などに苦言は呈さず現体制が続く限り行われるのです。