魔女狩りとは中世から近世のヨーロッパで超自然的能力を持つ特定の人物を魔女として処刑したことを言います。
主にキリスト教徒の間でローマ教会の権威に対して不満を持つ人達を異端として社会から孤立させる意味で魔女狩りが始まりました。
イスラム教であるサウジアラビアで魔女狩りとはどのようなもので現在も行われているのか説明します。
ヨーロッパにおける魔女狩り
1400年頃からヨーロッパのキリスト教徒の間で魔女狩りが行われていました。
魔女狩りは中世において飢饉が起こり黒死病が大流行したことから始まったとされています。
これまで経験したことのない災難は魔女が起こしたものだとされ超能力のような不自然な力を持つ者が魔女にされたのです。
魔女狩りは密告や噂話、子供の言葉、普通ではない容姿や恰好、貧乏人の人達が目を付けられて拷問されたのです。
現在、ヨーロッパでは魔女狩りは行われていません。
サウジアラビアでの魔女狩り
サウジアラビアでの魔女狩りは驚くことに現在でも行われています。
サウジアラビア当局には宗教警察ムタワと呼ばれる組織がありその内部組織に魔法部があります。
現在魔法部の担当者は1人とされていますが、ホットラインで密告などを受け付けています。
2011年にナセルという女性が魔女だと証明され逮捕されています。
サウジ当局は王国の過去の魔術の例やシャーリア法の広い解釈を参考に魔女だと証明し魔女狩りを行ったのです。
2007年にもエジプトの薬剤師が魔法や魔術の練習をしたり、コーランを冒涜したという罪で魔法部に逮捕され斬首されています。
またある男性がてんかん発作で苦しんで失神したのはその家のメイドが魔法の呪文をかけたということで10年の刑を宣告されています。
このように現在の科学や医学で解明できるような現象でさえ、サウジアラビアで立場が弱い女性は魔女狩りと称し逮捕されることがあるのです。
2009年には新たに反魔力部が組織かされ、サウジアラビア国民を教育するため定式化し疑惑の魔女を調査することが決まりました。
地元の有力者は市民に対して魔法の悪行を感じたらウエブサイトのホットラインを使用するように促しています。
その年だけでも118人が魔法を練習していたなどの罪で起訴されているのです。
まとめ
サウジアラビア当局の正式な内部組織である魔法部は調査をし毎年100-200人を起訴しています。
サウジアラビア当局の報告によると毎年魔法との戦いは拡大しており魔女狩りも増えていると発表しています。
国の宗教的、社会的不安のもとになる魔女は徹底的に排除していく方針なのです。