サウジアラビアの近年の外交関係についてはアラブの春以降、中東地域で存在感を強めるような外交をしています。
以前は中東地域の中ではエジプトの外交が目立っていましたが、国際社会の中で積極的な姿勢を見せるようになっています。
サウジアラビアの外交関係は資源と経済を天秤にかけこれからどのような舵取りをしていくのでしょうか?
サウジアラビアの国連安保理の非常任理事国辞任
サウジアラビアのこれまでの国際社会における外交関係はエジプトの陰に隠れあまり目立たないものでした。
しかし国際社会での存在感をアピールするためサウジアラビアは国連安保理の非常任理事国入りを希望していました。
国連安保理は国産連合安全保障理事会の略で国際連合の中の主要機関の一つであり大きな権限を持ち実質最高意思決定機関なのです。
サウジアラビアは中東ではエジプトに続き二か国目となる非常任理事国になるべく外交官をアメリカに派遣し外交を学ばせる等努力してきました。
また何か月も前から非常任理事国就任のためロビー活動をしておりそのために多くの資金も使っていました。
しかし非常任理事国への選出された後すぐにサウジアラビアは就任を拒否したのです。
非常任理事国の辞任についてはほこり高いアラブ民族であるサウジアラビアが何らかのメンツをつぶされたと感じたと報じるメディアもありました。
当時のアメリカとの外交関係はシリア内戦の問題解決について対立しておりそのことが大きな理由になったのではないかと言われています。
結局のところ真相はわからず国王が拒否すれば覆らないということだけが明らかになったのです。
国連安保理の非常任理事国はその後の投票でヨルダンが選出されています。
カタールとの外交関係を断絶
2017年、サウジアラビア、バーレーン、エジプトなど中東の主な国がカタールとの外交関係断絶を発表しました。
外交関係断絶の主な理由はカタールがイエメンのフーシ―派支援をしているからと言われています。
当時クウェートとオマーンがその仲介役をする動きをみせていましたがうまくいかず結局他の小国もサウジアラビアに追随する動きを見せています。
中東最大の国土を誇る大国サウジアラビアの外交関係の動きで周辺の中東諸国は右往左往するはめになりそれぞれの国益を損なわないようしなければならないのです。
またアメリカはこの外交関係断絶の動きをみて沈静化させるよう働きかけていました。
まとめ
サウジアラビアは外交関係においてヨーロッパとアジアの間にあり地域的には恵まれていますが政治的に常に強国から圧力をかけられていました
世界有数の産油国として天然資源に恵まれているため石油市場の価格安定については国際社会上責任があるのです。
現在の皇太子は脱石油経済をかかげて新しい外交政策が次々に打ち出し難しい外交関係の舵取りをしようとしているのです。